ローカル駅舎

最初に発売されたローカル駅舎はトミックスの完成品だが、こちらはキットだけあって細かいこともあり歓迎された。
単線ローカル線の交換駅か、あるいは本線の駅としても充分通用する風格を持っている。
下見板張りと漆喰壁を合わせ持ち、屋根は瓦葺きというあたり、戦前から生き残っている駅舎という風情であろう。
待合室に出札窓口、それに事務室と信号テコもありそうな信号扱所、さらに宿直室までが、ゆったりとし配置されていると思われる。
信号扱のところが張り出している部分など、かなり細かく観察して模型化されている。
線路側の全体に渡って付けられた差掛屋根も、実感的である。
改札口を出てホームに向かうのは、線路を渡って階段を上るという設定なのか、固定式線路の枕木を逃げる欠き取りが付けられている。
同社の初期に発売されたストラクチャーは固定式線路が前提なので、道床付線路に対応するためには、それなりの調整が必要となってくる。
前後で高さが微妙に変わっているので、実際にレイアウトに組み込む際には、いろいろと考えなければならないかもしれない。
改造は何もせず、普通に組み立てただけだが、駅舎として使うのであれば、とくにいじる必要もあるまい。
附属の小物として、腕木式信号機、焼却炉、リヤカーなどが入っており、気が利いたキットになっている。