むしこ造りの町屋としもたや

グリーンマックスが日本の情景として展開させている建物に、関西風の商店が登場した。
車輌の世界でも初期は関東が中心で、やがて関西やその他の地方にも広がっていったが、建築物にも地域性が出てきたようだ。
関西風と言うよりも京風と言った方がよいかもしれない。
関東でもたまに見かけることがあるが、関西の人が関東に来て商売をするのに、特色を出そうと建てたのかもしれない。
そうなると、商売もまた京風のものを扱っているということだろうか。
京菓子屋とか京風の内装業者などの看板を考えているが、見た目は個人的には漬物屋である。
むしこ造りというのがどういうものかは、見ての通りと言うのが簡単だろう。
厳密に言うと、屋根の上から下までに緩い曲線が用いられ、優雅に膨らんでいるらしいが、キットでは省略されていた。
曲線を付けたければ自分で曲げて工夫せよと、組立図にご丁寧にも書かれていたが、うちの設定は関東なので普通に組んだ。
関東の大工が嫌がったのか、そんなことをすると建設費がだいぶ高くなると言われてあきらめたのか。
しもたやというのは、京都の言葉で商売を畳んだ建物という意味だが、町屋の中で普通の住宅を指すこともある。
左のシャッターが閉まっている建物をこう呼んでいるようだが、作業場か車庫と考えれば、まだ商売をやっていそうである。
両方とも正面に柵を造ってあるが、これは京風建築に見られる犬矢来という壁面防護柵である。
キットでは正面の使い分けで異なった2棟が組めるようになっており、あとの部分は共通になる。
そのため、背面は片方だけを掲載した。