土蔵と土蔵造りの店舗

日本の情景シリーズのひとつとして発売されたもので、土蔵といえばあまりにも日本的である。
地方では今でも普通に見られるだけではなく、大都市圏にもひっそりと残っている。
そうはいうものの、地域によってずいぶん造りも違っており、模型化するとなると最大公約数的にまとめるのが無難であろう。
普通に組むと左のようになり、一体成型になっている「なまこ壁」の部分の塗り分けには手間がかかる。
妻面の窓の片側は開いている状態も再現でき、その場合は開口部の中に格子のモールドを施した部品を貼り付ける。
左から2番目は、質屋の蔵にでもしようかと思って「なまこ壁」の部分をプラ板で塞いでみた。
裾の方にも段差を付けたかったので、そこにもプラ板を貼ったが、あとはそのままである。
その隣は、壁と屋根の間に隙間がある蔵で、関東地方ではよく見かけるが、ほかの地域にもあるのかどうかわからない。
あるとしたら、やはり関東以西の温暖なところだろうか。
壁の上部を切り取って、1mmのプラ角棒で屋根を支えてある。
どうせ中は見えないので、プラ角棒の柱は外から見えるところだけ作ってある。
屋根と壁の接合がなくなったので、正面と背面が内側に向かって歪んできたため、5mmのプラ丸棒で突っ張らせてある。
ほかにも変化を持たせたかったので、下半分はプラ板を貼って石積みを再現した。
あとは妻面の庇を幅を狭くしないと屋根に干渉しそうなので、組んでから切り取った。
キットは2棟入だが、これはあとで1棟分をもらってきたので作ったものだ。
2棟のうち1棟は、正面部品を付属の店舗に換えることもできるが、その部品は別に使うことにした。
それで土蔵が2棟でき、普通の店舗も1棟作れることになる。
正面の部品以外はプラ板とプラ棒に、グリーンマックスの屋根瓦を使って作り上げた。
側面と背面はプラ板だけなので、写真は正面のみにしておいた。
看板は実在する企業のものだが、初期のキットにはそういうステッカーが普通に入っていた。
キットには、ほかにも鳥居と祠のほか、3段くらいの階段も含まれていた。
鳥居と祠は、たしか巫女さんが好きな鉄仲間に譲ったはずである。