電車庫

電車庫として最初に発売された製品で、かなり大型のキットでもある。
作例はキット2箱分を繋げたもので、20m車なら4輌収容できる長さになっている。
キットは2分割されており、ひとつで20m車1輌分に相当する。
小田急電鉄の経堂検車区にあった電車庫を参考にして作られたようだが、現物は6輌編成が入っていたはずなので、これよりもさらにキット1箱分が必要になる。
こちらは国鉄の20m車4輌編成のローカル線に使うことを考えているので、2箱買って仕上げた。
モールドはよくできているのだが、接合部の精度などはいまひとつで、いくらか調整が必要なところもある。
とくに横の接合部分がよくないので、あとから修整の必要があった。
問題は少し削りすぎたことと、接合部が非常に薄いので、接着剤を付けすぎたら変形してしまったこともあるが。
裏打ちする部品も入っているものの、それだけでは強度的に心配だったのでプラ板で補強してある。
壁と屋根だけのガランドウなので、部品点数は少ないとはいえ、窓や天窓の塗り分けは時間がかかった。
天窓は窓ガラス部品のはめ込みに手間がかかり、内側の処理がよくないので、窓ガラスの透明プラ板を微調整しながら貼っていった。
横の鉄扉は開閉可能だそうだが、閉じた状態で接着してある。
Nゲージのストラクチャーで、なにも扉が開閉する必要もないと思われる。
窓下の排気口の部品だが、いくつか部品の突起と壁の穴が合わずに窓枠にかかってしまうので、その部分は突起を削って接着しないとならなかった。
屋根の換気塔は、円筒状の部品の上下が組立図(以前は箱の裏に印刷されていた)ではわからなかったので、カタログの完成写真で確認してから組んだ。
雨樋もあったのだが、部品よりもゲートが太いくらいで、切り離す際に折ってしまったのと、元々折れていたか曲がっていたので、あえて付けないことにした。
各側面の接合部に縦管のようなものが付いているが、これはキットの雨樋縦管ではなく1mmのプラ丸棒だ。
縦管というよりも、継目隠しのために接着したようなものである。
妻面は普通に組むと、片方が開口部でもう片方が壁になる。
その通りに組んだので、キットをふたつ買ったことにより前後の部品が1組あまったので、あるいは別の車庫にでも使えるかもしれない。
なぜかこの電車庫は、複線間隔が30mmに設定されている。
使うはずの線路が関水金属の固定式線路のはずなので、本来なら33mmでないといけないはずだが、そのあたりは謎だ。
トミックスの37mmは到底無理としても、関水金属のユニトラックも33mmだから対応させる必要がある。
みんなはどうやっているのか知らないが、土台を裏のリブの内側まで切断して、なんとか入るようにすることができた。
切断した理由のひとつは、接着剤を付けすぎて内側が浮いてしまったので、台車に干渉しないようにということもあった。
このあたりはレイアウトに組み込んでしまえば絶対に見えないところなので、強度を優先すればよい。
開口部には扉が付くようになっているが、中央側の扉の土台がベースに直付けするため、実際に組み込むまで作れない。
とりあえずこのあたりは、未完成のままにしておくしかあるまい。
たいへん薄いキットなのでずいぶんと歪みが出るが、強固に接着しておけば問題はない。
下部がどうしても内側に歪むが、ベースに73mmの間隔でプラ板などを固定して、そこに土台のリブをはめれば矯正できるだろう。