地方郵便局
意外なことだが、国産の郵便局はこれが初の製品化となる。
あるいはペーパーキットなどで出ていたかもしれないが、プラスチック製の本格的なものは、ここから始まった。
かなり堂々とした木造建築で、田舎に行けばこのくらいの規模でも集配業務をやっていそうである。
地方郵便局とはよく名付けたもので、大都市圏では中途半端な建物になるかもしれない。
東京23区で近所を見渡すと、大型トラックが何台も停まっている本局と、駅前のビルに間借りしている小さな局ばかりが目につく。
住宅地などに単独の建物もあるが、床面積は駅前局と大差ないように思われる。
これでも村の郵便局よりは大きいので、町の中心から離れたところにある局ということになるのだろうか。
最近は村の郵便局もなくなってきて、町まで行かないと用をたせないようになってきているようだ。
郵便番号が導入されたのが1968年だから、そのあとになると集配局には読取機を設置すると思うので、集配局になるかは微妙なところだ。
うちの設定年代の上限が1972年なので、あとの方とすれば集配業務はしていないかもしれない。
レイアウトを考えると、当然駅の近くに置くことになるだろうから、走っている車輌によってどちらかに考えるしかなかろう。
とてもよくできているが、色があまりにもよくなかったので、屋根と自転車置場以外は全面塗装した。
それにしても、なぜピンク系の変な色で出すのだろうか。
あとになって茶色系のものも出されたが、この建物に茶色はあまり似合わないという以前に、茶色そのものがやはり変な色だった。
建物の左横には駐車場があったが、その部品は使わなかった。
そうなると角地に建っていることになるが、その場合はポストを90度横に向けないとならないかもしれない。
余談だが、基本的に通りの方に正面を見せるポストも、正面から取り出す鋳鉄製以後はその原則が乱れてきている。
取出口が側面になった四角いポストでは、そちらの側に建物などがあると取り出せなくなるので、通りに取出口を向けて立っていることがある。
つまり、投函するためには横に回り込んで、私有地に一歩踏み込んで入れたりする。
設置場所によって取出口を選択できればよいのだが、そういう配慮はないのだろうか。
話を戻すが、実のところ郵便局のストラクチャーは、今でもほかにはトミーテックの街コレ第1弾でしか出ていない。