ファミリーレストラン
ストラクチャーが発売されると、ついなんとなく買ってしまう悪い癖がある。
よほど気に入らないとか違和感があるとかでないと、用途も考えずに買ってあとで後悔することも多い。
建物の年代というのも曖昧なもので、最近のものでも少し手を加えると1970年代前半くらいにまでは落とすことが可能だ。
ファミリーレストランはけっこう新しく、うちの設定年代の上限となる1972年には、まだ存在していなかったものと思われる。
関水金属から発売されているデニーズは、70年代中期から後期にかけて相次いで開店したもので、ほかのチェーン店もそれ以降だろう。
そのようなわけで、買ったのはよいがそのままでは使えそうもなく、どうしたものかと放置していた。
こうなったら原形を留めないくらいの改造しか思い当たらず、発売されている2棟ともいじり倒した。
左は地上が駐車場でその上に柱で支えられている構造の建物で、あまり駐車場の用地を取れない都市部でよく見かけられる建物だった。
イタリアンレストラン風の外見とシール類で実在しない店を模型化したのだが、雰囲気はとてもよく出されていた。
1階部分の土台と支柱は廃棄して、一部使える階段や裏側などは温存し、2階以上はトミックスのマンションのベランダ側を継ぎ足した。
このマンションもうちの設定年代を超えていて、使い道に困っていたものだったが、この部分を別のものに変えれば年代を落とすことも可能である。
それ以外のところはプラ板で作ってあるが、裏側はどうせ見えなくなるので、あまっていたプラ板の大きさが合うものを適当に貼って塗装した。
マンションの玄関はグリーンマックスの商店の入口部品を切って使い、その上の階段部分の窓は、同社の車上駅の余剰部品から切り出した。
屋上にある高置水槽の部品は、ファミリーレストランの裏手にあったものを少し改造して載せてある。
これで70年代風の下駄履きマンションを作り出すことができた。
右は戸建てのデニーズだったが、さらに原形を留めていない。
これは後ろを向かせて置けばクラブハウスとかに使えそうにも思えたが、表が見えなくなるのも寂しいので、ビルに改造することにした。
屋根は洋風建築に使うつもりなので温存してあり、背面は裏を見せて置く建物を作るときに使うつもりでいる。
元の建物の正面と左右を切り出して縦に重ねたのだが、どれがどこの部品だっだったかすでに記憶にない。
なぜか2〜4階の窓の幅が微妙に違っており、わざわざガラスの部品はそれぞれに合わせて作られているという、いらぬ手間がかけられている。
玄関はそのままのものを使っているが、差掛の上には山形の屋根が載るようになっていたものの、それがなくても使える出来である。
その横の壁は、グリーンマックスの中型駅の余剰部品から切り出している。
玄関の上のTOYSの部分は、VOLLMERのビルのあまりだったはずである。
屋根上の高置水槽は、やはり裏側にあったものを切り出して載せてある。
両脇と裏側は見えなくなるので、プラ板で作って塗装してあるだけだ。
これなら一から作れと言われそうだが、既製品の原形を留めない改造というのも楽しいものだっりする。