ブランドビル 1

再び展開されたビルシリーズは、大型ビルと銘打たれたものである。
8階建でしかも敷地面積も大胆なまでに広いという、これまでにない大きさのものになった。
Nゲージストラクチャーのビルというと、ほんの一部を除けばなぜか6階建が最高になっているようだ。
もちろん継ぎ足せばいくらでも高くできるし、作例はいろいろなところで紹介されている。
ビルを高くするということは、裾野を広く取らなければならないので、こまごました雑居ビルと隙間なく超高層ビルが並ぶということはあり得ない。
8階建てのビルくらいなら、今では都心の大通りの両側に隙間なく立ち並んでいるので、車道と歩道の幅さえ確保できれば、いくら並べても問題はあるまい。
とはいえ、それだけのビルを並べられる道路幅を取るのは、Nゲージのレイアウトでも難しいかもしれない。
とにかく大きな箱に入った重い4棟をまとめて買って帰ったものの、大きすぎるのと設定年代よりもだいぶ新しすぎるので、大改造をすることにした。
これは7〜8階を撤去して、中央からふたつに切って角ビルとして仕上げてみた。
1〜2階も外側が全面ガラス張りだったが、撤去して窓ガラスを内側に貼り、入口はエバーグリーンの筋目板でシャッターを表現した。
角の柱は、7〜8階の両脇の部分を貼り合わせて作ってある。
2〜6階は、階と階の間もガラス仕様だったが、縦桟を削って塗装して、上下に1mmのプラ角棒を接着した。
角の部分はプラ板とプラパイプで仕上げ、頂部は細いプラパイプをはめ合わせて最後はプラ丸棒を差し込んだ。
タミヤ模型のプラパイプの内径は、下のサイズのプラパイプやプラ丸棒を差し込めるように作られている。
側面の片方は、製品の側面の幅を詰めて貼り直してある。
土台が正方形なので、奥行きもこれの倍はあるということになる。
片面は見えなくなるのでプラ板で作り、屋根も同様にして、塔屋は製品のものを流用している。
印象どころか形状まで変わったが、ちょうどよい大きさと古さを作り出せたとは思う。