余剰部品ビル 1
大型ビルシリーズの余剰部品を中心にして作ったアパートである。
50個も並んでいる窓は、同ビルの裏側のもので、ほとんどを使って表側を作った。
均等に切って貼ってして、裏打ちとパテ埋めに加えて、0.3mmのプラ板で窓の上に梁を表現した。
これは接着やパテ埋めの不備を少しでもごまかすボロ隠しにもなっている。
窓は本来とは上下を逆にしたが、これはベランダのない建物の転落防止を考慮したサッシである。
玄関は写真左側にあり、ファミリーレストランを改造した下駄履マンションとほぼ同じの作りにしてある。
こちらの側はエレベーターや階段とか集会室や管理事務室があるという設定にしてある。
1階は左から大型ビルの扉で、機械室の入口だろうか。
その右はトミックスの商店の余剰部品を使って、店舗を作ってみた。
さらに隣は、グリーンマックスの駅ビルの余剰部品と商店のシャッター、そしてトミックスの新型橋上駅舎のあまり部品を使ってある。
この部分はスーパーという設定で、右端の上に看板を掲げた。
構造としては、中廊下を挟んで両側に玄関がある建物だが、裏側はどうせ見えなくなるのでプラ板で塞いであるだけだ。
そのために非常階段は側面中央にあるが、これも大型ビルの余剰部品である。
この階段を持つビルは、4棟のうち2棟だったので、もうひとつは温存してある。
非常階段の奥側はスーパーの搬入口になっており、プラ板とプラ角棒とエバーグリーンの筋目板で大きなシャッターを作った。
屋上の塔屋は、下の部分がプラ板で囲い、屋根にはグリーンマックスの駅ビルの塔屋に使う屋根を被せてある。
その上は、ファッションビル1と合体させて、前述の如く消滅したブランドビル2の塔屋をそのまま載せた。
屋上に何もないのは寂しいので、プラ角棒とグリーンマックスの床下機器を切り取ったもので排気塔を並べることにした。
ほかには、1mmのプラ角棒と0.3mmの真鍮線で物干台を作ってみた。
このような公営アパートは東京オリンピックの頃に1棟建てとして各地に造られ、現在でも見られる。
参考にしたのは、知人が住んでいる武蔵新田駅近傍の第2京浜国道沿いのものである。
実物の形とはだいぶ違うし、あちらは10階建てだが、だいたいこのような雰囲気であろう。
そこは1DKだが、玄関を入ると天然木床の狭いDKで、その横は風呂と洋式便所がタイル張りの一室になっている。
そして窓側が押入のある6畳間なのだが、部屋の長さの床の間があるので、家具を畳の上に置かないため広々としている。
ベランダはないが、少し前に窓の外にエアコン室外機を載せる棚が増設されたそうだ。
ひとつ困るのは洗濯機置場がないことで、DKに置けるものの、台の上に載せないと敷居が高い風呂場への排水が難しいことだとか。
うちの設定では、ちようど年代の中間あたりに造られたことになるので、まだ新しく憧れの目で見られたアパートであろう。