街並みコレクション第2弾 前編
第2弾は、住宅と商店が6種類の各2色12個で1カートン販売となった。
第1弾以上に土台の寸法にはこだわらず、それぞれの建物に合っていると作る側が判断した広さでまとめられている。
もっとも箱の大きさは統一されているので、むやみに大きくできないという制約はあるが、建物の種類からいって問題でもないだろう。
第1弾よりも建物が大きくなっていたり、繋げたりしているので、今回は2回に分けて3種類づつ紹介する。
まづは住宅3種類で、上左が洋館付和風住宅ということだが、関東ではこれを文化住宅と呼んでいる。
普通の木造家屋の玄関脇に洋室をたしたようなもので、その部分は外見も洋風になっているというものだ。
そのようなわけで、洋館付というのはいささか大袈裟な表現だが、戦前のサラリーマンが好んで建てた様式である。
だいたいこの部分は応接室として使われ、居間というか卓袱台が置いてあるところに客を通さないという、ひとつの生活様式が生まれたといえよう。
あとは昔ながらの純和風で、縁側の横に少し張り出した部分が汲取式の便所になっているあたりは、年輩者には懐かしい間取りであろう。
以前はいたるところで見られたのだが、今ではほぼ絶滅したと思われる。
生垣はカラーパウダーを固着させたが、少し削ってフォーリッジを貼り付けてもよかったかもしれない。
生垣の軟質プラスチック部品はゴム系接着剤で組み立てたが、タミヤセメントでも接着できることはあとからわかった。
特に改造はしていないが、屋根以外は全面塗装してある。
上右は長屋ということだが、今風に言えばメゾネットタイプの住宅ということかもしれない。
間口の狭い2階屋を3軒繋げたような構造で、3世帯が入居している構造になっている。
このあたりになると、他のメーカーがかっちりと作るよりも、このくらい歪んでいた方が味があるというものだ。
便所の汲取蓋がひとつたりないのは、ご愛敬ということだろうか。
これも全面塗装したが、屋根は塗っていない。
1棟だけでは寂しかったが、後述の木造平屋住宅が2箱必要だったので、うまい具合に2棟に増えた。
下は木造平屋住宅ということだが、今でもよく見られる賃貸住宅で、東京23区内のうちの近くにも残っている。
もっとも最近は、鉄板張りなどにリフォームしている例が目立ち、建築当時の姿のものは少なくなっていると思われる。
今や都営住宅というと10階以上の立派な建物になったが、普通の団地型になる前はこのようなものがどこにでも見られたし、社宅もまたしかりだった。
これは関水金属の鉄道官舎よりもいくら小柄である。
2棟が土台で繋がった形で1箱だが、もう少し増やしたいので1カートンを箱買いして4棟にした。
ただ並べただけでは塀の位置がずれたり一部が二重になったりするため、現物合わせで均等割りに切った貼ったで仕上げた。
改造というほどでもないが、縁側を支える柱の石は土台側に表現されていたが、支柱がないのでプラ角棒を使って作りたした。
これも屋根以外を全面塗装してある。
なぜかこれだけが、群を抜いて成型がよいのが不思議だ。