街並みコレクション第7弾(駅前歓楽街編) 前編
楽しげというか怪しげなビル群が発売されたが、名称は全て雑居ビルとなっているあたりがまたよい。
1960年代なかばから70年代なかばにかけて、たしかに多くの駅前でこのようなビルが見られたものだった。
とはいえ、こういうものばかりが並んでいたというよりも、木造丸出しかあとから加工したようなバラックの間に目立っていたというべきだろう。
今や立場が逆転して、きれいなビルの間に申し訳なさそうに佇んでいるといったところだろうか。
看板が怪しげなのでビルごと奇異な目で見られそうだが、ごく普通の店が入っているのもこのようなビルだった。
金型は6種類で、それぞれ色と看板が違うものがあり、12種類で1カートンになっていた。
左がAで、色と看板が違うものがあり、もうひとつは“大人の喫茶室”とでもいう感じである。
角ビルのこれは三角ビルというもので、2階以上に上がるには横の階段を使うようになっている。
1階は3室に分かれていそうだが、どこも広くはなさそうな気がするし、いびつな構造のように思われる。
1階だけはガラスと枠が一体モールド成型なので、それぞれ塗装してある。
横の扉をエバーグリーンの筋目板を使ってシャッターが閉まっているようにしたほかは、無改造で全面塗装だけしてある。
中央がBで、もうひとつの看板が何だったが覚えていない。
上に行けば行くほど“大人の空間”になってゆくビルのようだが、この形態は大都市の私鉄沿線でもよく見られた。
建物本体の色はそのままで、あとは細かい部分の塗装と、上階への入口をAと同じに加工してある。
もう少し普通のビルとしても使うことができそうだが、附属の看板と印刷済みテントをそのまま使った。
右がCで、2種類とも1階が喫茶店になっており、屋上の看板とビル名が違っていた。
これは森ビルだが、もうひとつは林ビルで、屋上の看板はユウヒビールである。
屋上外周の装飾は、グリーンマックスのビルキットにも見られたもので、たしかに過去にはときどき目にしていた。
無改造で全面塗装だけしてあり、上階への入口は、Aと同じ加工をしてある。
このシリーズは最後までスポンジがついていなかったので、丸窓下の植え込みは輸入ストラクチャーのスポンジを流用した。
3階建てくらいの手軽なビルなので、他社のものと合わせて利用価値は高いだろう。