建物コレクション 町工場A〜C
これまでに工場のストラクチャーはなかったわけではないが、いかにも日本の町工場というものは、これが最初であろう。
土台の規格は農家などと同じで、その上に各種施設・設備を載せてゆく構造も同様になっている。
つまり、これひとつあれば工場が完結するといった構成で、レイアウトへの組み込みも簡単にできる。
左がA(木工製材所)ということだが、いわゆる材木屋でもさしつかえなさそうだ。
「工場」と銘打っているので、「屋」ではいけないのかもしれない。
材木屋でもそれなりに加工はするはずだから、加工の機会が多い商売を工場と呼んでいるのだろうか。
事務所棟と加工所があり、裏に材木を立て掛けてあるあたり、いかにも町中で見られる材木屋の風情を再現している。
建物は木造トタン張りで、板にトタンを張った塀に囲まれている。
材木やパレットなどの部品も豊富だが、レイアウトの設定が雨上がりの明け方なので、材木は屋根の下に置くかシートを被せてある。
シートは河合商会の貨車に入っていた付属品を切って流用した。
とくに改造はしていないが、一部の部品を除いて全面塗装した。
中央がB(鉄工所)で、三角屋根が特徴ということだが、これだと鋸屋根ではなく普通の屋根に半分を増設した構造になる。
もしかすると木造かもしれないスレート張りの建物に鉄扉が備わり、窓の少ない外見は、鉄工所にありがちな印象である。
切り屑を山盛りにしたドラム缶など、昔よく見かけた鉄工所の姿を思い起こさせる。
木造や木造トタン張りと思われる張出部分も気が利いた作りになっている。
こういう工場だと、だいたい作業中は入口の扉を開け放しているのだが、キットは閉じた状態で作られている。
うちの設定時間では、その方が好都合なのでそのままにしてあるが、もし中を作るとしたら大変な作業になりそうだ。
ひとつ困っているのは、接着したブロック塀が傾いてしまったことだが、昔はこのようなこともよくあって、補修もしなかったようだ。
これも改造はしていないが、全面塗装で仕上げてある。
右がC(食品加工所)というのだが、とりたてて何の工場かは指定されていない。
なんでもよいが、小麦粉を加工して食べ物を作る工場あたりが似合いそうなので、パン工場とか製麺所あたりだろうか。
このシリーズには、たしかシールが入っていなかったように思えるので、レイアウトに組み込んでも適当に判断すればよかろう。
採光のよい木造の建物は明るい塗装が似合い、ほかのものより敷地に対して建物が小さいので、さらに開放感があるようだ。
また、これだけは角地に置くようにされている。
付属品には、出来のよいターレットが1台入っている。
やはり無改造だが、全面塗装だけはしてある。
このくらいの工場だと、一部の住宅地にもあっておかしくはないので、かなりいろいろな風景に溶け込ませることができそうだ。