建物コレクション 漁港C〜他
漁港シリーズでは、もうひとつ造船所が出されている。
造船所といっても見ての通りの町工場のようなもので、小型の漁船などを造るくらいだろう。
仕事の多くは陸揚げしないとできない船底部の修理とか何かだと思われる。
もっとも最近は木造船よりもFRP船の方が圧倒的に多いので、そういうものがこのような工場で造れるのかどうかわからない。
艤装くらいはできるのかもしれないが、そのあたりも大手の工場やある程度の規模がある造船所の仕事になりそうだ。
漁港にはだいたい漁船を引き揚げる傾斜路はあるもので、係留しておくと危険な場合などは総出で陸揚げする。
つまり製品の傾斜路の部分は、どこの漁港でもだいたい見られるものであろう。
それに造船所まであるのかどうかというと、これはまた別の話になる。
どこの世界でも、ある程度は関連業種が集まるものだが、あまり小規模だったりすると商売にならないので、遠くまで依頼に行くことはある。
近所にも漁港がいくつかあって、そのうちのひとつに町の自動車修理工場よろしく造船所があるという光景も、昔なら考えられよう。
建物はなかなかよくできており、船台を陸揚げするレールまで再現されている。
傾斜路の方にも、陸揚用の船台を置けるようになっていたが、どうするかをまだ決めていないので別に保管してある。
中に船が少し見えているが、これは情景小物の漁船の喫水下を流用したものだ。
この漁船は陸揚状態にもできるようにフルハル仕様になっているが、喫水下は別部品でウォーターライン仕様にもできるようになっている。
それであまった喫水下に、プラ板で適当な上部を作って入れておくことにしたが、覗いてみるくらいなら普通の船に見えそうだ。
漁船はAからCまで3隻あるので、残りの喫水下は陸揚状態にして上はシートを被せておくとかすればムダにはならないだろう。
転覆して放置されている船にするということも考えられるが、どうしたものだろうか。
ところでこの漁船だが、船に詳しい人が見るとだいぶ現実を無視して作られていることがわかるそうだ。
こんな仕様の漁船はないそうだが、何を見て作ったのか訊いてみたいものである。
きっと鉄道には詳しくても船はあまり興味もないので、適当な写真でも見てだいたいこのようなものだろうという程度で、図面を引いたのかもしれない。
建物などは改造しておらず、全面塗装で仕上げるに留めた。
これは漁港に並べるというよりも、比較的大きな港に隣接する運河に面したところに置いてみたい。
下は漁港それぞれの付属部品と、切り出した部品である。
係船柱の付いている岸壁は、AとBから切り出し、木造桟橋はBの付属品である。
前回でも述べたが、係船柱の向きはこれが正しく、こうでなければロープを掛けられないというのがわからないのだろうか。
標識灯と防波堤はAの付属品で、そのためAは他の2種よりも高価になっている。
標識灯と木造桟橋は塗り直したが、赤い標識灯は作例とは逆に岸から見て左側に立っている。
小さな港ではどうやら両側に立てなくてもよいのか、片側に赤いのが立っているだけというのを見かけることがある。
大きな港だと、左が赤灯台、右が白灯台になる。
このあたりはグリーンマックスからも発売されているので、組み合わせたり別の施設を作ったりと、いろいろ考えられそうだ。