建物コレクション 病院A

これまでに病院というストラクチャーはどこも出していなかったと思われる。
輸入キットでも見たことはないので、もしかすると世界初かもしれない。
コレシリーズでは、街並みコレクションの頃に個人医院を出している(現在は建コレに編入)。
Aは木造の病院で、防火隔壁を持つ2階建である。
実際は防火隔壁を3箇所有する4ブロック構成だったのだが、普通に組むと玄関が中央からそれてしまうのでそのあたりを改造した。
両側のブロックは無改造で作り、中央の2ブロックは防火隔壁を切り取り接合したが、元々防火隔壁の間隔が狭すぎたようにも思える。
この防火隔壁は、建物の壁面部分の正面だけ下見板のモールドが付けられていたので、これを削ってむき出しの仕様にした。
中央のブロックは片方が扉付で、同じ形の正面玄関と裏口だが、玄関側は横に看板が付いており、防火壁に差掛を付ける欠き取りもあった。
窓の位置も、玄関側が窓の1箇所を扉にした構造で、裏口は写真下のように窓と窓の間に設けられ、窓がひとつ少ない構造になっている。
裏口はそのままだが、正面玄関は前述のように建物中央になるように加工した。
玄関を切り取り、1階部分に大きな開口部を作って、扉が中央になるように周囲をエバーグリーンのプラ板などで塞いである。
あとは差掛部品を合うように削ったり足したりして接着した。
ところで、この頃からやたらと高い地面が付いていたので、最初に廃棄してしまった。
そのため、玄関の床はプラ板で作ってあり、建物の裏側は中が見えるようになっている。
どうもこのあたりから、同社のバス走行システムが具体化してきたのか、バス道路の厚みに合わせた地面を付けてくるようになったようだ。
裏口には別棟に通ずる渡り廊下を付けられるようになっているが、置いてあるだけで接着はしていない。
裏口に渡り廊下を付けるときは、扉の上の照明を切り取るか廊下の屋根の妻板をなくすかのどちらかの加工が必要になる。
そこで照明を切り取り、廊下の中央ににある天井の梁に接着することにした。
このあたりもいかにも病院という感じで、別館または炊事場などと行き来するのだろうか。
正面玄関以外は改造しておらず、あとは全面塗装で仕上げてある。
東日本大震災で保管してあった箱が落下し、渡り廊下の部品が大破したが、なんとか復元することができた。
さすがにコレシリーズはプラ成型が分厚く、落下くらいでは本体はびくともしなかった。
何に使うかというと、やはり病院なのだろうが、このような木造病院はいつ頃まで残っていたのだろうか。
敷地の広い総合病院などでは、旧館として残っているのを見たことがあるが、昭和のうちに見られなくなってしまったようである。
あとは修道院にでもして、買っていない建コレの教会(B)を礼拝堂として置くのもどうかと思う。
総合病院としてはいくらか手狭かもしれないので、入院もできる専門病院に絞った方がよいかもしれない。
思い切って患者も限定して、版画家・永吉友紀嬢の世界を再現した少女外科病院とか。
セーラー服やゴスロリで包帯姿の少女が、病室や廊下の窓から月を眺めているような病院の建物に似合いそうだ。
当然、女医や看護婦も美人揃いという一種の妖しい世界になるが、そうなると精神科も兼ねないといけないのだろうか。