建物コレクション 酒造A〜B

ある施設の建物をまとめて作って、ひとつの情景を成立させるということは、これまでの建コレでもやってきたことである。
そのひとつとして、今度は酒造会社(工場)を完結させるシリーズが発売された。
建物のほかに、塀や煙突などの小物類も含めてAからEまで展開しているのだが、現物は大都市圏ではなかなか見られない。
今でもこのような木造とか漆喰壁の建物で酒を作っているのかどうかわからないが、残っていたら文化財級ではないだろうか。
地方の小規模な酒造会社は、今でも古い建物を使っていそうだが、あるいはそういう建物で作るから、うまい酒ができるのかもしれない。
全部このような形で残っていたら大したものだが、事務棟などは建て替えられている可能性もありそうだ。
とはいえ、酒造会社を作るつもりで買ったわけではないので、建物は違った用途で別々に置かれることになるだろう。
左がAのまかない処ということで、事務棟を兼ねているのだろう。
間口が狭く奥行きがあるので、いろいろなところに置くことができそうだ。
玄関は一段奥まった構造で、2階の窓は天地が広い構造になっている。
ちょっとした路地あたりが似合いそうな建物だが、何屋にするかはまだ決まっていない。
雰囲気としては、1960年代の『ガロ』にでも出てきそうである。
全面塗装で仕上げてあり、改造というほどではないが、横の扉が開いていたので、エバーグリーンの筋目板で開口部を塞ぎ閉まっている状態にした。
中央もAで、こちらは店蔵といい、こういう土蔵造りの建物はほかにも出ているが、これもまたよくできている。
奥行きはまかない処と同じで、横の扉の位置も合うようになっている。
正面に杉玉が付いているので酒屋なのだろうが、職住一体と考えると、土蔵造りというのはすごく暗い家になりそうだ。
これは玄関が開いていたので、扉の部品を切り取って閉まった状態に改造した。
両脇部分はエバーグリーンの筋目板で、扉はその上に貼り付けてある。
横の扉はまかない処と同様に改造したが、なぜか筋目板を少し曲がった状態で接着してしまった。
あとは全面塗装でをしたくらいである。
右がBで、仕込み蔵だそうだ。
酒造所にしなければ何にするのかというと、農業倉庫あたりでどうだろうか。
あまり細かいことを気にしなければ、なんとでもなりそうだ。
もっとも、入口に段差があってフォークリフトなどの利用ができないので、ずいぶん古いものということになるかもしれない。
駅よりも、農村風景の中に置いた方が似合いそうである。
入口の階段は土台の方に付いていたので、土台を廃棄するときに切り取って接着した。
ほかの建物も、やはり土台を廃棄している。
あとは全面塗装と、横の扉の処理がほかのものと同様になっている。
この横の扉だが、まかない処と店蔵を表に向けて、仕込み蔵を反対に向けると、3棟が通り抜けできるようになる。
メーカーのジオラマの作例がそうなっているのだから、最初からそのように考えられて設計されたのだろう。