変電所
トミックスのストラクチャーでは、めずらしい本格的なキットである。
はめ込み式のイージーキットではなく、接着剤を使用し、また塗装も必要な構成になっている。
一応成型色別の多色キットのようだが、そのまま組んだのではよい色配置になるとは思えなかった。
大きさはグリーンマックスのキットとほぼ同じだが、形状はだいぶ異なっているので、比べてみるのもよいかもしれない。
グリーンマックスのは、どうやら線路に対して直角に置くのがよさそうだが、こちらは並行して置くようにされているようだ。
やはりこれもトラス鉄柱は抜いていないので、本格的にしたかったらエッチングキットの架線柱でも使えばよい。
このトラス鉄柱だが、部品が共通化されているので、いらないところに碍子などを差し込む穴が開いていたりする。
裏側の金網は、金属メッシュをプラ部品に焼き留めするようになっている。
このメッシュはNゲージに換算すると少しオーバースケールだが、たいへん細かく、しかもちゃんと平行四辺形になっている。
建物は一体成型ではなく、4面と屋根の部品に分かれており、窓ガラスは成型品をはめ込むようにされている。
すでに窓桟も印刷済みで、これまでにない細かさで入れられている。
部品点数はさすがにグリーンマックスの方が多いが、これでも充分な細かさであろう。
改造はしていないが、全面塗装で仕上げてある。
このくらいの規模の変電所というと、中小私鉄くらいだろうか。
国鉄や大手私鉄の本線級だと、もっと大きなものを目にすることが多い。
それらでもローカル電化線や、運転距離の短い路線なら充分に使うことができるだろう。
グリーンマックスのカタログから変電所が消えたので、これが唯一の変電所ということになる。
かつて関水金属が、大規模な実物の変電所の写真を使ってカタログに発売予定としていたが、いつの間にか消えてしまった。