マンション

マンションがあたりまえの国にあって、マンションのストラクチャーが出たのはこれが初めてである。
しかも、だいぶあとになってからだったような気もする。
マンションなどと呼ぶのは日本くらいのもので、2DKの“邸宅”も存在することになる。
しかも○○ハイツとかレジデンスとか、その建物に1世帯だけが住んでいればそう呼べそうだが、要するに立体長屋であろう。
出たのでいつものように買ったのはよかったが、だいぶ新しい造りで、設定年代を超えているとしか思えない。
どうしようかしばらく考えていたのだが、そのうち関水金属のファミリーレストランを下駄履きマンションに改造したくなった。
そこでベランダ側をそちらに転用して、しばらく廃墟として放置されることになった。
その後、アオシマ文化教材の団地を買ったものの、これもかなり新しい仕様なので、まともに組むつもりはなかった。
これは数棟分買ったので、一部を流用してマンションを再生することにした。
アオシマの団地の気に入らない部分は階段側のベランダで、これがあるのはだいぶ新しい建物になる。
改造するにあたって、エントランスと各階玄関側廊下と非常階段、それにエレベーターシャフトを残して、あとは撤去した。
両側面は団地の階段側のベランダがある部分を使い、たりない部分はプラ板で貼ってある。
ベランダに建物側のモールドの雨樋縦管を逃がす欠き取りがあったので、1mmのプラ丸棒で雨樋縦管を作った。
本来のベランダ側は、団地のベランダ側を細かく切り分けて貼り合わせた。
隣のベランダとの境は5mmのプラ角棒で仕切ったが、壁とツライチのベランダは、隣家への避難隔壁でないものもあったと思った。
ベランダの柵と床面は、切り詰めて接着してあり、そのほかはプラ板を多用して組み立てた。
問題はマンションと団地では高さが違うため、団地の部品の各階をプラ板で高さ調節しながら組み上げる必要があったことだ。
あとは、団地の5階にあたる窓には庇がないので、5階建てなのにそこは使えず、隣の1〜4階から持ってきた。
考えてみたら屋根がずいぶん突き出たので、団地の1〜5階をそのまま使ってもよかったかもしれない。
壁面はとにかくパテ埋めを多用したので、実のところけっこう凸凹が目立ったりする。
屋上の床もなくなってしまったので、ほんの一部を除いてプラ板で作った。
屋上の囲いは、ベランダ部分を回したファミリーレストランのものを切り詰めて流用してある。
もっとも本来は上が開いた状態だったので、逆さに使うと板の張り合わせが逆になってしまう。
そのあたりは、よほどよく見ないとわかるまいと思い、そのままにしてある。
廊下側にはメーターボックスとか電力計とかいろいろ付くはずだが、あまり目立ちそうもないので省略した。
製品では、非常階段側に長方形の地面の部品が付属していた。
よく見ると、本来の部分と改造した部分ではいくらかちぐはぐに見えるような気もするが、昭和40年代初期の雰囲気にはなったと思われる。
それにしても10戸の分譲マンションというと、約10年に一度の大規模修繕のために、毎月どれだけ修繕積立金を集めなくてはいけないのだろうか。