河合商会・牧場

これも箱庭シリーズだが、縮尺は1/200となっていた。
箱を開けてみると、かなりスケールオーバーなので1/150でも問題はなかった。
もっとも使い道があるかというと、いささか答えに窮するものの、とりあえず買っておいた。
構成はほかのものと同じで、緑色のトレイに建物と柵を配置して、あとは不織布の上に本物の草を生やせるというものだ。
牧草地に建物があるだけなので、これが一番平面的ではないだろうか。
たしか牛も何頭か付いていたようだが、大きさはどうだったろうか。
手元にあるのかどうか不明だが、たぶん1/200ではなかったと思われる。
どうするのか考えずに買ったのだが、とりあえず普通に組んでみることにした。
レイアウトを作っても、東日本の直流区間だし、線路の真横に牧場もどうかと思う。
結局、ジンギスカン料理屋ということで収まったが、なぜかレイアウトの設定年代末期頃に大流行していた。
1970年前後のことだが、いたるところにジンギスカン料理屋が林立していたような記憶がある。
最初に見たのは、長野県内のスキー場で、そのときはどんな料理かわからなかったが、よそにもあることに気づいた。
一種のブームだったのか知らないが、今の焼き肉屋ほどではないにせよ、首都圏にも増殖していたはずである。
いつの間にか廃れてしまったが、最近になってまた静かなブームだと聞く。
そのようなわけで、最盛期のジンギスカン料理屋に改造することにした。
とはいえ、いじったところはサイロに輸入キットの扉を付けたくらいである。
扉の上の差掛は、サイロと建物を結ぶ側の屋根を反対側に付けただけのものだ。
サイロはもちろん飾りで、建物に入る通路がレジというあたりだろうか。
ブームというのはあっけないもので、これだけの建物を造っておいて、数年後には廃屋になっていることだろう。
国道の路傍によく見られる、元ドライブインやパチンコ屋の末路の先駆けだったのかもしれない。