トラムウエイ・スターハウス

これもどのようなメーカーか知らなかったが、鉄道模型メーカーではあるようだ。
HOゲージのメーカーのようだが、Nゲージでは都電などを出している。
Nゲージの建物はこれだけで、塗装済完成品で発売され、窓の柵だけは購入者が接着するようになっていた。
とはいえ、あまりよい色ではなかったのと、窓桟が本体と同色だったので、いつものように一旦解体して塗装することにした。
意外と接着が甘かったので簡単に分解でき、ベランダも外すことができたので、掃出窓も桟の塗装が可能になった。
改造は全くしておらず、キットを素組で作る要領だったことから、最初からキットで出してくれた方がどれだけよかっただろうか。
スターハウスというのは、真上から見ると3方向に放射状に広がっていることから付けられた名称である。
上から見ると正方形の3棟の建物を放射状に配置してあるので、3方向に採光できる窓があるというのが利点になる。
ベランダのある側は3箇所ともほぼ南を向いているので、3区画をずらして配備させたものとも言えよう。
手間のかかる建築だが、長方形の単調な団地群によい変化を加えられるかもしれない。
団地が普及し始めた昭和30年代の、前衛的かつおおらかな建築物だった。
階段部分は三角形の吹き抜けになるのだが、模型では内部まで再現されていなかった。
たしかシールくらいは入っていたような記憶もあるが、中を黒く塗っておけば見えなくなるので、作らなかったのは正解だと思う。
出来は非常によく、その分値段も高かったので1棟だけ買っておいた。
レイアウトに組み込むなら、端の方にひとつあれば充分で、それでも大きな変化が得られるはずである。