ビル

同社で現代的なビルというと、なぜかこれしかない。
これもまた古いキットで、買ったのもだいぶ前のことだった。
もちろん組んだのも昔の話で、そのときは難しいことをあまり考えていなかった。
実は、この高さで7階建てというとても背が低いビルで、前述のやたらと背が低い住宅と同じくらいの規格だった。
うちの基本は6階建てということはさておき、ほぼ5階建ての高さで7階はなかろうということで、あとから大改造した。
タイル部分の高さなどに制約があるので、それを優先して高さを決めないとならない。
2階以上を分解して、プラ板で灰色の部分を足すことにより、各階の嵩上げをした。
灰色部分の幅は、タイル部分の高さから割り出して決める必要があった。
元が全面塗装の無改造で作ったものだったが、最終的にはかなり手を入れてある。
1階部分や屋上などはそのままだが、1階の差掛の柱が1mmくらいの細さだったので、3mmのプラ丸棒に換えてある。
とにかく細くて薄いキットだったので、最初から歪んで組み立ててしまったが、それをばらして組んだので、歪みはさらに大きくなった。
買い直して一から改造しながら作った方が、きれいに仕上がったはずである。
改造に際して、窓枠の部品がいくつか大破したが、必要数は無事に確保できた。
元から貼り合わせのよくないキットで、強度も不足していたような記憶がある。
窓ガラス部品でかろうじて裏から支えていたようだったが、ほぼ全て割れてしまったので、薄い透明プラ板に換えるしかなかった。
そのため強度は、大量の接着剤とプラ板の裏打ちで保たせている。
明るい感じのビルで、1970年代初期に流行したような気がする。
きっと中には太い柱が林立していて、シャフト類や水回りは中央に集中しているのではないかと思われる。
4面とも見せられそうだが、背面に歪みのしわ寄せが集中しているので、やはり正面を向かせて置くしかなさそうだ。