客船埠頭

当方最大級のストラクチャーのひとつで、FALLERの駅舎3箱を使って組み立てている。
中央と両端と、それを結ぶ低い部分の半分がひとつのキットになっている。
そのほか低い部分のみのキットをふたつ使っているが、両端の部分と低い部分がひとつづつ入ったキットも出ていたと思われる。
それぞれ単体で使うか、少し離して配置するような展開が考えられているようで、箱にいくつかの例が載っていた。
本来は中央が吹き抜けで、両端が2階建て、低い部分が天井の高い1階建てになっている。
どうせ裏側は見えないということで、全て正面に持ってきて、階数を上げることにした。
中央の部分は半円形の大窓だったが、裏側と合わせて丸窓にした。
丸窓の左右の端の部分は、片方をひっくり返してモールドを合わせてある。
両翼の低い部分は、四角い窓を切り取った上に本来の側板を載せたが、2階に扉が付かないように、一部を入れ替えてある。
逆に、1階部分の上に四角い窓を付けて天井を高くして、2階の天井を低くした方が内部構造としてはよかったかもしれない。
ただ、見栄えは屋根の直下が四角い窓の方がきれいだと思ったので、このあたりはキットの通りに組んでみた。
いづれにしても、この部分を3階建てと呼ぶには、いささか無理がありそうだ。
建物に幅があるので、中央の通路を屋根までの吹き抜けと考えてもよいかもしれない。
四角い窓はあまったが、何かに使えるので温存してある。
ここを少し長めにするために、前述のこの部分だけのキットを2箱買って延長した。
両端の部分は、裏側になるところの2階を正面の3階に流用したので、いくらか部品があまったが、妻面に余剰部品を流用してある。
妻面は、ほかにエバーグリーンのプラ板や他社のダクト部品などを用いて3階部分を作った。
屋根は本来の部品をそのまま使ったが、中央の幅が広くなったので、他社の天窓に使える部品をたしてある。
本来は煉瓦造りではなくタイル張りの成形色だったが(キットによって黄色と白があった)、港湾風景ということで煉瓦色にした。
船というのは大きなもので、外国航路の貨客船なら1万tはあるのが普通で、全長は150mくらいは必要になる。
そう考えると埠頭の建物も負けるわけにはゆかず、どうしても大きくしてみたくなる。
鉄道なら12輌編成で240mはあるが、長いだけで大きいという気がするものではない。
最近の浮かぶ公団住宅のようなクルーズ客船は別しても、建物がこのくらい大きくなくては屋根越しに見えてしまうことだろう。
建物がこのくらいなら、設定年代の船あたりは、ちょっと離れてもマストか煙突くらいしか見えないかもしれない。
ところで、このキットは、最近すごく高い値段になっている。
買ったのはだいぶ前で、何年も死蔵していたのだが、あらためて見ると倍くらいに値上がりしていた。
あわてて背の低い部分のキットふたつを安いところで買ったが、基本の部分を買ったときよりはいくらか値上がりしていた。
実のところ買った当時は何を作ろうか考えておらず、駅舎にでもする予定でいた。
その後、船に対する興味が強くなってきて、どうせ駅舎は飽和状態だからということで、客船埠頭に転用することにした。
そのときに、基本のキットだけでは小さいので、増設部分を買いたした。
海に突き出た桟橋だと、レイアウトにするにはとてつもない面積が必要になる。
なにしろそれだけのために場所が必要になり、ほかが犠牲になるため、岸壁に接岸する形状にしなければならない。
それに桟橋だと鉄道の設備を作るのが難しくなるので、陸地に船が接岸する方がレイアウトには適している。
岸壁側に2本くらい線路を敷いて、手前側にボートトレインの駅でも作れば、それなりのものができるのではないだろうか。
こうなると、鉄道車輌そっちのけで1/150の貨客船を作りたくなってくる。